ねえ、今夜だけ……【TABOO】
「す、すみません! 実は……彼とは遠距離恋愛中でして、一晩だけならいいかなぁ……なんて、あは……あはは」
間近にせまるど迫力の眼孔、圧倒的な存在感。
彼なら言い寄ってくる女は沢山いそうだし、ワンナイトラブなんて余裕でやってのけるだろう。
きっと、ホテルを出れば赤の他人になって、それっきり。
そういう人がよかった。
誰でもよかった。
ただ、寂しかった。
この冷えきった身体をそっと抱きしめて……
凍えそうな心を暖めて……