王様ゲーム-TABOO-
ベランダはもう夏が近づいてるとはいえ肌寒かった。だけどお酒の入った火照った体にはちょうどいい。
私はそのまましばらく夜空を見上げていた。
しばらくしてカラカラと戸が開く音がして振り返ると、隼人がニッと笑って立っていた。
「まーた抜けてたのか」
あたしは何も言わずに、目線をそらした。
いつも。いつもいつも、王様ゲームを始めるのはコイツ。友達としてはホントにいい奴だと思うけど、最近飲み会では憎たらしく思う。
はぁ、とため息をつくと、スッと私の両脇の柵に手がおかれた。
え? と思う暇もなく、今度は右耳に息が吹き掛けられた。ブルリと背筋が震えた。
「なぁ、王様ゲームやろうぜ」
いつものふざけてるときの声とは違う『男』の声で囁く隼人に、戸惑いと驚きで声がでない。
「俺が、王様」
くいっとあたしの顎を自分の方へと向けた。
「毎回、何のために王様ゲームやってると思ってんだよ。お前が逃げたら意味ないだろ」
逃げんじゃねーよ、と口を塞がれた。
「んんっ...」
少しの抵抗も許さない強引なキス。
「オレのものになれ」
隣の部屋から聞こえる仁の笑い声が、遠い。
私はそのまましばらく夜空を見上げていた。
しばらくしてカラカラと戸が開く音がして振り返ると、隼人がニッと笑って立っていた。
「まーた抜けてたのか」
あたしは何も言わずに、目線をそらした。
いつも。いつもいつも、王様ゲームを始めるのはコイツ。友達としてはホントにいい奴だと思うけど、最近飲み会では憎たらしく思う。
はぁ、とため息をつくと、スッと私の両脇の柵に手がおかれた。
え? と思う暇もなく、今度は右耳に息が吹き掛けられた。ブルリと背筋が震えた。
「なぁ、王様ゲームやろうぜ」
いつものふざけてるときの声とは違う『男』の声で囁く隼人に、戸惑いと驚きで声がでない。
「俺が、王様」
くいっとあたしの顎を自分の方へと向けた。
「毎回、何のために王様ゲームやってると思ってんだよ。お前が逃げたら意味ないだろ」
逃げんじゃねーよ、と口を塞がれた。
「んんっ...」
少しの抵抗も許さない強引なキス。
「オレのものになれ」
隣の部屋から聞こえる仁の笑い声が、遠い。