魔法の帽子


起き上がった物体は、人の形をしていた。


でも、全身が黒くて、翼もあって………


「なによ……これ」


こんなのはみたことがない。


「うぐっ…瑠美ちゃん…こわいよぉ」


「魔遊、大丈夫だから…ね。」


あたしは意を決して呪文を唱えた。


「我につがえし、星の子よ。今、我の力となり、形となり、姿を現せ…」


この呪文は強い悪魔用の攻撃用技。


なにをしてくるかわからないから、こっちも気を緩めない。


『ほお。たいした魔力だ』


「瑠美ちゃん……しゃべった…!」


「魔遊、大丈夫だから。」


『そのガキを守りながら、我と戦う気か?』


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