魔法の帽子
黒い人は立ち上がるとあたしを見て、ニヤーっと笑った。
『ども。俺、雅人の友達で"ヌド・サイヤ"と言うんすよ。』
「え……?」
『あれ?今、思ったんすけど、なんであなた、俺のこと見えてるんすか?』
なんだろう、この状況……。
さっきまで、戦闘ムードだったよね?
「お前、あほか。さっきまで戦ってたくせに何言ってんだ。こいつは魔女だ。」
『えーー!?でもこの子、魔女の匂い、全然しないんすけど?』
「それ、俺も思った。」
「……ちょ!ちょ、ちょちょ!」
『ん?ちょうちょ?』
いやいや、違う!