魔法の帽子
「あんた、何者なのよ!?」
『ん?だから、俺は"ヌド・サイヤ"だけど?』
「いや、名前じゃなくて……」
あたしがそういうと、東條君は「ああ」という顔になり、説明してくれた。
「こいつは、吸血鬼だ。いつもは魔界にいるんだけど、たまにこっちに来る。まあ、そこの魔遊っていう子と一緒だな」
「へえええ!」
魔遊はいつもの元気を取り戻して、ヌドさんのところに行った。
「吸血鬼……ホントにいたんだ……」
「何言ってんだ。魔女だっているんだから、吸血鬼がいたっておかしくないだろ?」
「そうだけど………っあ!東條君も、もしかして吸血鬼?」