魔法の帽子



ついでに、自己紹介しておこうかな。


あたしの名前は遠峰 瑠美(トオミネ ルミ)


昼間はごく普通の高校生。


でも、夜になるとあたしは普通とは違う所がある。


それは…………


「瑠美ちゃああああん!!」


「フガッ!?」


何かがあたしの顔に飛びついてきた。


しかもあたしの髪の毛をぐいぐい引っ張ってくる。


こんなことをするのはあの子しかいない!


「痛いたいたたたた!魔遊!放せ〜!」


「いやだょ〜だ!魔遊ちゃま、むっちゃくそ、ふて腐れてるんだから、我慢しろ〜い!」


……怒っていいですか。


とりあえず、魔遊を下ろした。


この子の名前は魔八間 魔遊。


見た目は幼稚園並にちっちゃい。


今の魔遊の格好は黒いとんがり帽子にフリルのついた黒いミニのワンピース。


これだけいえば、もう予想できるかな?


魔遊は正真正銘、魔女なのだ。


そして、あたしも実は魔女の子孫なのである。




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