魔法の帽子


ボタンを全て外し、雅人から取り上げる。


「雅人、向こう向いて。」


雅人の頭に?と突き刺さっているのがよくわかる。


でも、渋々言うとおりにしてくれた。


背中を見た瞬間、あたしは声をあげた。


「ほらっ!やっぱり!」


雅人の背中には数々の擦り傷があった。


「これ、あたしをかばったときにできたんでしょ?」


雅人は黙っていたが、たぶん当たっているだろう。


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