魔法の帽子
一息ついてから、救急箱を取りに行って、リビングにあるソファに雅人を連れていって、座らせた。
「じゃあ、もっかい、上ぬいでもらっていい?」
さっきも少し思ったけど、雅人って少し、カッコイイような気がする。
顔は、カッコイイのは承知の上ですけど、なんかこう、色っぽいというか…。
ボタンを取る手つきもなんか普通の人と違うような…。
あ。雅人、指長いなー。
「おい。」
「はい?」
「脱いだぞ」
「え?ああ、はいはい」
改めて雅人の背中を見てみると、意外にも大きいのがわかった。
でも、あちらこちらに切り傷や擦り傷があってとても痛々しい。
あたしがもっとしっかりしてればな………。
「よし、できたよ」