魔法の帽子


最近、我等が乙女座の運勢がすこぶるよくない。


今日だって、一週間連続で獅子座にまけている。


百獣の王がなんだあ!!


だいたいが一ヶ月違いだろうがあ!!


「瑠美ちゃん。パン焼けたよ」


頭を抱えていたあたしのよこで、食パンを口にくわえ、魔遊が立っている。


「ああ、ありがと」


いけないけない。


占いごときで喚いていたら小さい子になんらかの悪影響がおよぼされるかもしれない。


冷静に、冷静に………


「瑠美ちゃん、おバカさんだよねぇ〜。」


………冷静に?


「こんなののどこがおもしろいの?」


………………。


「こっちの方がぜぇったいに当たるし、おもしろいのに」


そういって例のポッケ(7ページあたり参照)から取り出したのは、現代のDSのような物体。


「じゃじゃん!占いあた〜る大王だよ!」


なんだそのネーミング。


魔遊は電源をつけるないなや、ボタンを押しまくって、


「ありゃ、瑠美ちゃんだめだね!やっぱりレオレオ座に負けてるよ」


「結局は一緒じゃないかあああ!!」


しかもなんだレオレオ座って!!


獅子座のパクリか?


つか、ワン○ースみたいな名前つけんなや!


悪魔の実にでも憧れてんのか?


食べたらライオンの鬣が出てきたりすんのか?


< 74 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop