魔法の帽子
「戸神神社?」
雅人が椅子に座ったまま首をこっちに向けて尋ねた。
「うん。魔遊がなんか見たって言ってるし、昨日事件があったじゃない。」
「つまり、今日調べに行くと。」
「わかってるじゃない。」
これだけの説明で理解してくれるなんてありがたい。
「あのなあ〜……」
呆れた目でこちらを見てくる雅人。
下から見られるのも珍しい気がする。
まあ、悪い気はしない。
「その、何て言うの?顔?それと事件が何の関係があんの?」
「わかんないから調べるんじゃない。」
堂々と言い返すと雅人はため息をついた。