魔法の帽子




「戸神神社?」


雅人が椅子に座ったまま首をこっちに向けて尋ねた。


「うん。魔遊がなんか見たって言ってるし、昨日事件があったじゃない。」


「つまり、今日調べに行くと。」


「わかってるじゃない。」


これだけの説明で理解してくれるなんてありがたい。


「あのなあ〜……」


呆れた目でこちらを見てくる雅人。


下から見られるのも珍しい気がする。


まあ、悪い気はしない。


「その、何て言うの?顔?それと事件が何の関係があんの?」


「わかんないから調べるんじゃない。」


堂々と言い返すと雅人はため息をついた。


< 77 / 80 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop