後輩と図書委員の私。
カウンターの右側に入口がある為、背伸びをしたまま視線を移す。
『こんにちは、先輩』
右手には、私がお勧めした本を持って左手で扉を開けた後輩。
「こんにちは、どうだった?」
最初は、顔を見て挨拶する程度だった。最近は毎日の様に貸出していた為、自然と会話する様になっていた。
『先輩がお勧めした本だからね』
カタン―…と、返却カードを入れながら身を乗り出してきた後輩を自然と見上げる形になった。
「次は何を借りたい?」
『次は―…
プルルルル♪突然の携帯音
先輩、電話なってますよ』