ALONES


「…お前、歳は。」


「え?33ですけど。」



さんじゅうさん!?

いやいやいやあり得ない!


今自分が遠征の供に連れているこの男、しかも地位的に部下のこの男がまさか自分より一回り以上も年上だったなんて。


「あれ?知らなかった?オレ、ランベール団長より年上ですよ。」


なんて言うお前の顔など信じられないと言わんばかりに、レイチェルは叫んだ。


「私を騙したな!」


「へぇ?騙してないっす。」


「どう考えてもお前は私と同い年くらいだろう…!」


「いやいやそりゃ無理でしょ!ってかむしろレイチェルさんいくつなんスか?…まぁ年下なのは分かるけど。」



ハッと、キールを指さしていた手をひっこめる。

ここで自分から言うか?

いやでも客観的な意見を聞いた方が今後役に立ちそうだし…


もじもじと様子を伺いながら、レイチェルは口を尖らせた。




「………幾つに見える。」




だが―――。




「随分と盛り上がっているな。」



その答えを待たずして背後から飛んできた、第三者の声。
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