ALONES
…って、あれれ。
専属騎士だとか何だとかよく分からないけれど…
「…え、アルの婚約者じゃないの…?」
私が素っ頓狂にそう呟いた途端、彼は額に手を当てて…大きく息を吐く。
「…………違うよ。」
アルが苦笑いを浮かべれば、「とんでもない!」と言わんばかりに女騎士レイチェルは、顔を真っ赤にして、それを全力で否定した。
次いで…なんでそうなったの、と目を向けるアルに対し、
私はただ、笑ってごまかすしかなかった。
「…あはは、……ごめん。」