密恋。~リスクのある恋~
「―――罰ゲームだ」
「は?」
「田仲先生たちと飲んでた時にゲームに負けたから。大学生のふりをして校内を回れと」
「なっ…むぐぐっ!」
「こら!だから、黙れって!」
教師がゲームして、罰ゲーム!?
何それ!?
そんなこと許されるの!?
私の口を押さえたまま、先生は聞いてくる。
「早川は?そんな格好して、何してる?」
「…!」
う…っ!
彼氏にイタズラしようとしてました、なんて恥ずかしくて言えない…!
そんな子どもみたいなこと!
激しく後悔した。
ちょっとしたイタズラ心だったのに、こんなことになるなんて―――。
どんな嫌みを言われて怒られるかわからない!
「早川。言いなさい」
すっと先生の手が私の口から離れた。
その表情は、いつもの先生のものだった。
凄むような目、眉間に皺。
…こ、怖っ!
怒らせると怖いことを知っているから、逆らえるはずがない…。