密恋。~リスクのある恋~
戸惑ってしまって、ただ先生のことを見つめてしまっていた。
…先生は意地悪そうに、でも楽しそうにニヤリと笑っている。
いつもとは違って、すごく近くに感じた。
先生もただの男の人なんだ…。
…ドキッ。
そう思った瞬間、先生の触れる口元から、熱が広がっていくのを感じる。
それは身体中に広がって…
まるで、好きな人に触れているかのようで――
「…おい。そんな顔するな」
「…む…?」
…そんな顔?
「……お前、危ないな…。男を惑わす」
「っ!」
まっ、惑わす!?
そんなわけあるわけない!
と首を横にぶんぶんと振る。
その拍子に先生の手が私の口から離れた。
…と思ったけど、すぐに先生は手を私の顎に添え、親指で私の唇をプニと押した。
揉むように唇を撫でられ、さらに私の顔の熱が上がる。
先生は微笑を浮かべる。