密恋。~リスクのある恋~
 



私は上司と秘密の恋をしている。

すごくカッコ良くて、頼りになる男。

秘密は嫌いじゃないし、私には勿体ないくらいの素敵な人で、何の不満もない。


――ある日、エレベーターで彼氏と二人きりになった。

緊張感が私を襲う。


「…今日、うち来る?」

「!は、はいっ」


いつもはメールでの誘いなのに、直接言われたことに大きく心臓が跳ねてしまった。

私の焦りに彼は、ふっと笑う。


「口調、固いね?今は二人きりなんだし、大丈夫なのに」

「…それでも緊張するんです」

「そ?…俺はこのバレるかバレないかの緊張感って嫌いじゃないけど?」

「…人の気も知らないで…ズルいです」

「じゃあ、もっとズルくなろうか」

「え」


私の顎に彼の手が添えられ、彼の顔が近付いた時だった。

 
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