密恋。~リスクのある恋~
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3ヶ月に渡るCLOKの全国ツアー。
今日はついに最終日だ。
あんなに嫌だと思ってたのに、あっという間だった。
ライブ前、私は身体を少し動かそうと、スタッフさんたちの邪魔にならないように廊下を歩いていた。
そこに。
「チハル」
「あ、ヒロ…さん」
「ラスト、思いっきり楽しんでパフォーマンスしような」
「はい!…ひゃ…っ」
くい、と手を引かれ、用具が置かれた部屋に引き込まれる。
暗がりの中、ヒロの目がキラリと光って見えた。
「…もう、誰かに見られたら」
「いーじゃん?別に隠れて付き合ってる訳でもないんだし。それより…いつもの、ちょうだい?」
「!」
「チハル」
「…ん、頑張ろうね、ヒロ」
私はヒロの首に腕を回して、キスをした。
パワー補給、完了。