密恋。~リスクのある恋~
 



キャー!


最終日のライブが始まった。

この歓声や空気感が今日で終わってしまうと思うと、何だか寂しく感じた。



――ライブは問題なく進んでいく。

CLOKのメンバーもダンサーのみんなも、絶好調だ。


ところが。

ライブのパフォーマンス中、思わぬ出来事が起きた。


SAKUと私がペアになって踊る部分で、SAKUと私の唇が触れたのだ。


「!」


この3ヶ月、同じ振り付けのパフォーマンスをしてきたけど、ギリギリで触れないラインを保っていたのに。

…今、絶対触れたよね?

少しビックリしてしまったけど、今はお客さんの前。

それにSAKUは相変わらず、お客さんに向かって満面の笑顔を向けている。

…きっと、事故だ。

私も何事もなかったかのように、CLOK5人の後ろでパフォーマンスし続けた。


 
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