密恋。~リスクのある恋~
「…まぁ」
「っ」
するりと背中をなぞられて、全身の毛が逆立った気がしたのと同時に、一気に身体が熱くなる。
ネコ王子と目が合う。
「俺はネコとは違って、年中、サヤさんに発情する自信あるけどね」
「!」
「……1年前。体験入学でサヤさんを見かけた時から、ずっとサヤさんのこと欲しいと思ってたから。気まぐれなら1年も同じ女のこと想わないと思うけど?」
1年も前から私のことを――?
その事実に、私の心臓の鼓動は早まり、さらに身体が熱くなっていくのを感じる。
ネコ王子は今まで私が見たことのない真剣な目で私を見つめ、ぽつりと呟くように言った。
「…サヤさんのことが、好きだ」
Fin.