Black Beast.
「 ごめんね?大勇くん・・・ 」
「 俺、何で蹴られたの・・・ 」
「 放課後のサプライズが
失敗しちゃうから・・・かな? 」
”俺の早とちりか~”と
蹴られたお腹を押えながら
苦笑する大勇くんが痛々しくて、
ごめんね、ともう1度謝って
みんなで教室へ向かった。
玲央くん・・・容赦ない・・。
「 放課後が楽しみだな~! 」
「 ケーキ食いたい!ケーキ! 」
「 ガキかよ・・・ 」
大勇くんとすずくんを見て
溜息を零した璃玖くんは
机に突っ伏して、HRが始まる頃には
寝息を立てていた。
隣に視線を移せば、玲央くんも
いつも通り腕を組んで寝ていて、
気を抜くと放課後のことなんて
忘れてしまいそうなほどに
いつも通りの光景だった。
「 チョコがよかったな~ 」
「 俺はチーズがよかったかも~ 」
・・・・約2名を除いては。
そんな感じであっという間に放課後になり、
気付けば玲央くんに手を引かれていた。