Black Beast.
小さな金髪を追うようにして
私たちも2階へ向かう。
お互い何度か溜息を零すだけで、
会話はなかった。
「 あ、こっちこっちー! 」
階段を上ってすぐに再度金髪が
視界に入って、何事もなかったかのように
手招きをしていた。
すずくん・・・なんで中学生に紛れて
ゲームしてたんだろう・・・。
「 玲央くん、拓未くんは? 」
「 連絡は璃玖だから 」
「 ・・・なるほど 」
すずくんの背中を追いかけて
奥へ奥へと進んでいくと、
パーティールームがあった。
相当楽しみなのか、廊下を
スキップで進んでいるすずくんは
子どもにしか見えない。
呆れたような表情の玲央くんを
横目で見ながらも、すずくんが
入っていった部屋のドアを開けて
中に入った。
「 わぁ・・・!!!! 」
私たちが最後らしく、テーブルの
中心にはケーキ、その周りには
サンドイッチやチキンからお菓子まで
色んなものが置かれていた。