Black Beast.
・・・・・ズル、・・・ズル・・・・
何かを引きずるような音が
ドアのすぐそこで聞こえて
何か違うものが来たんじゃないかと
怖くなって私は玲央くんの後ろへと移動した。
────────────ガチャッ
「 拓未、ハッピーバースデー!!! 」
「 おめでと~~! 」
ドアが開いた瞬間、みんなが一斉に
クラッカーを鳴らして同じ言葉を
何度も言った。
大量に買ったクラッカーを
楽しそうにすずくんが鳴らしていて、
大勇くんは早速チキンを食べていて、
私も玲央くんの隣に座って
ケーキをとりわけようとしていた。
「 ・・・暗くてよく見えないよ・・・
電気つけて? 」
「 んー 」
1時間も薄暗い部屋でジッとしていたせいか、大きな欠伸をした玲央くんの眠そうな
返事のあと、部屋が明るくなった。