Black Beast.









「 待っ・・・・ケイスケさ・・・げほッ・・ 」




仲間の制止の声を聞かず、
容赦なく彼は倒れている1人1人を
蹴りながら目の前まで来た。




”ケイスケさん”




どうやら、彼の名前らしい。
彼は名前を呼ばれても止まる気配はなく、
手当たり次第仲間を蹴散らした後
ニィ、と口元を歪めた。




「 ・・・柚菜、目瞑ってろ 」


「 ・・・・・え? 」













────────────ガンッ




誰かが誰かを殴るたびに響く鈍い音は
すずくんたちの方から聞こえて来ていて、
そんな音なんて気にならないほどの
大きな音が、その場に響いた。




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