Black Beast.
変わったと言えば、
派手なメイクをした顔と
ピアスだらけの耳。
身長が高い3人は細く、
脚が長くて、あの頃は
私の憧れだった。
────────────2年前は、友達だった。
「 久しぶりの再会だっていうのに
嬉しそうじゃないね、柚 」
「 何も答えてくれないし~ 」
「 もしかして、まだ怒ってるとか? 」
ケラケラと笑い出す3人は
すっかり変わってしまって、
それなのにまだ私のことを
覚えているようだった。
出来れば忘れてほしいことに限って
人は何故か忘れなかったりする。
最悪でしかない。
泣きたくなるけど泣けなくて、
背中の痛みなんて忘れるくらい
噛んだ下唇がジンジンと熱を持っていた。