Black Beast.
・・・・いや、例えそうでなくても、
私はそう受け取ることにしよう。
弱い私から、過去から逃げない。
1人で居たときはこんなこと
考えたことがなかった。
むしろ、考えないようにしてた。
だけど、今は、目を閉じれば
暗いばかりの過去じゃなくて、
みんなの顔が浮かんでくる。
心のどこかで怯えてた。
1人になるたびに頭を過ぎる
過去に、体を震わせてた。
────────────バンッ
「 ・・・ッ、・・柚菜! 」
だけど、私は、
彼の傍に居たい。
息を切らして、私を呼ぶ彼のために
彼の傍に居るために、強くなりたい。
「 玲央くん・・・・!!! 」
もう、逃げない。