Black Beast.
「 柚菜ちゃん!俺たちも居るからね! 」
「 大勇くん・・・みんなも・・・ 」
屋上にはいつの間にか何十人もの
東高の不良が集まっていて、
蹴り破られたドアをゾロゾロと
囲みだした。
「 あれは、負けるよね 」
「 下の連中はここの半分も
いないからね~ 」
「 どうする?柚 」
フェンス越しに下を覗くと、
校門の周りに数人倒れているのが見えた。
確かに、ここに居る人数は多い。
子どものように目を輝かせる3人が
私を囲んで座り、愛未ちゃんが
私を顔を覗きこんできた。
「 柚のせいでお友達が傷ついちゃうよ? 」
俯いた私の髪をそう言いながら
ぐっ、と引っ張り、無理矢理
前を向かせるともう1度
”どうする?”と聞いてきた。
「 ・・・玲央くん・・・ 」
今の、私にできること。