Black Beast.



「 玲央くんって彼氏?
  これ、見せてもいい? 」


「 あたしもあるんだよね 」


「 あたしもあるよ~ 」



見たくない、
思い出したくない写真の
1枚1枚が携帯画面に
映し出されていた。



目を見開いた私に
”それでも呼ぶの?”と
首を傾げた真野を






・・・・・・・私は、キツく睨んだ。




「 なに、その目・・・! 」




人なんて信じるかって
そんな気持ちで高校に入学した。




全クラスの黒板に張り出された写真は
先生に剥がされ、目の前で焼かれた。
大丈夫だから、と言われたけど
県外の高校を進めてきたのは先生だった。




校舎内のどこを歩いても指を差され、
小規模だったいじめは酷くなり、
誰からも白い目で見られるような毎日。




私は汚れてなんかないのに。
汚れたものを見るような目で
私を見る人たちが憎かった。




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