Black Beast.
「 ケイ 」
怒鳴り声が響き渡る屋上に
スナオの声が混じって、
鉄パイプを引きずる音が
遠ざかっていった。
ぼんやりと彼の背中を眺めていると、
何十人もの不良の中から1人、
ゆっくり出てくるのが見えて、
目を見開いた。
「 ───────────邪魔だ、退け 」
スナオの隣に居た不良が
声を上げながら殴りかかったけど、
不機嫌そうな低い声の後、
玲央くんの足元に倒れていた。