Black Beast.




























「 俺が負けるわけねぇだろーが 」




獲物を見つけた獣のように
目を光らせた彼の言葉には
自信以外何も感じなかった。



ギリギリと強い力で鉄パイプを掴み、
スナオの動きを止めた玲央くんは
”早く行け”と、声を荒げた。




「 ・・・・ッ・・・やだ・・・! 」




玲央くんが助けに来てくれたのに、
私だけ逃げるなんて、そんなこと
できるわけがない。




喧嘩なんてできない私が居ても仕方ない。
けど、・・・・それでも・・・!




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