Black Beast.



「 ・・・・・玲央くん? 」


「 ・・・・ 」


「 ・・・あの・・・? 」



ムッとした顔で私を見下ろして、
片手で私の顎を掴むと
無理矢理口を開けさせられた。









「 仲良くしすぎだろ 」



不機嫌そうな声でそう言うと
噛み砕かれて小さくなった飴を
容赦なく突っ込まれた。



「 ッ・・・・いひゃい 」


「 ヒュー♪熱いねぇ 」



ヒリヒリする顎を擦っていると
足元に倒れていた紫緒さんが
からかうようにそう言って、
玲央くんを見て目を細めた。



「 ・・・・・チッ 」



舌打ちをした玲央くんは
紫緒さんと冷たい目で見下ろし、
目をギラつかせていた。



今にも紫緒さんを踏みそうな
玲央くんを見て、紫緒さんに
”頑張れ”と小さくガッツポーズして
見せながら、病室の奥へ移動した。



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