Black Beast.
紫緒さん以外、みんな小声で
話す理由はコレだったんだと
ソファを見下ろす。
後ろからは数回舌打ちが聞こえた後、
”痛ぇ”と蹴られたのか、踏まれたのか、
紫緒さんの痛そうな声が聞こえてきた。
「 ・・・・・・ッッ!!! 」
ソファの隅で片膝を抱えて
顔を伏せている希くんと、
その隣で蹲って寝ているすずくんが
小さく寝息をたてていた。
・・・・・か、可愛い・・・・!!!
思わずそう口から零れそうになるのを
ぐっと飲み込んで、両手で口元を押さえた。
写真・・・撮っちゃだめかな・・・。
本気でそんなことを考えるほどに
可愛い寝顔で、あまりの可愛さに
飛び跳ねそうになってしまう。
私、今すごく変態っぽい・・・。
自分自身に呆れながら、
大勇くんたちは・・・と探してみると、
床にべったりと座って
ソファにもたれ掛かって寝ている大勇くんを見つけた。