Black Beast.



「 夕飯まで時間あるけど
  どうする? 」


「 先に風呂、入れば? 」



大勇くんの問いかけに
何故か私を見ながらそう言った玲央くんは
まだ少し濡れていた私の髪を
優しく撫でた。



「 ・・・・そうしようかな? 」


「 じゃ、俺らは部屋に居るよ 」



大勇くんと玲央くんと3人で
歩いていたけど、途中で3人別れて
私は1度部屋に戻った。



鍵を開けて、畳の良い匂いがする
和室に入ると2人分の荷物が
目に入って、心臓が跳ね上がった。










「 ・・・・・何も、ないよね・・・? 」




旅館の予約をしたのは璃玖くん。
ここに来て初めて私たち2人が
同じ部屋だと知った。



水着に着替えたときは玲央くんは
大勇くんたちの部屋へ行ったけど
寝るときは・・・どうするんだろう。



・・・・・なんて、考えてもしょうがない。
とりあえず温泉に入ろう!



夜のことを考えるとどうしても
落ち着きがなくなってしまって、
振り切るように部屋から出ると
真っ直ぐ温泉に向かった。




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