Black Beast.
「 れ、玲央く・・・・ッ 」
待って、と言う声は玲央くんに
飲み込まれた。
夏の気温のせいで体温は高くて、
更にお風呂上りで体が熱い。
そこに玲央くんの熱が加わって
意識が飛んでしまいそうなくらい
熱くて、苦しくて。
「 今更、なに緊張してんだよ、バカ 」
ニッ、と笑う玲央くんは余裕そうで、
少し悔しい。
だけど、今はそれどころじゃなくて。
「 ・・・・あ、 」
”暑い”
ぼうっとしながらそう言えば、
彼は笑いながら私を寝かせて
さっき買ったばかりの水を
頬にあててくれた。