Black Beast.




















「 れ、玲央く・・・・ッ 」




待って、と言う声は玲央くんに
飲み込まれた。




夏の気温のせいで体温は高くて、
更にお風呂上りで体が熱い。
そこに玲央くんの熱が加わって
意識が飛んでしまいそうなくらい
熱くて、苦しくて。




「 今更、なに緊張してんだよ、バカ 」




ニッ、と笑う玲央くんは余裕そうで、
少し悔しい。




だけど、今はそれどころじゃなくて。




「 ・・・・あ、 」




”暑い”




ぼうっとしながらそう言えば、
彼は笑いながら私を寝かせて
さっき買ったばかりの水を
頬にあててくれた。




< 249 / 336 >

この作品をシェア

pagetop