Black Beast.
「 飯まで寝てるか? 」
「 ・・・・でも、 」
「 なに?もっとしろって? 」
座布団を重ねて枕にしながら、
私の顔を覗きこむ彼の
意地悪そうな顔を見上げていたけど
”これ以上は無理”だと口元を
両手で覆うと、”嘘だよ”と
彼は笑っていた。
「 寝てろよ。
ずっとここに居るから 」
優しく前髪を撫でながら
額にキスを落とされて、
心臓が小さく跳ね上がるのを感じながら
そっと目を閉じた。
「 ・・・・ありがとう、玲央くん 」
意識を手放す寸前に、
そう言いながら無意識に
玲央くんに向かって手を伸ばしていた。
私の手に指を絡め、ぎゅっと
握って目を細めた玲央くんの表情に
なんでかすごく安心して、落ち着いて、
そのまま私は意識を手放した。