Black Beast.
キスと、腕枕。
座布団は玲央くんの頭の下敷きになっていて、なんとなく納得。
「 ・・・柚菜? 」
「 ん、行く・・・ 」
寝転がったままの玲央くんから
さっと目を逸らして、・・また1つ気付いた。
そう言えば、浴衣着てたんだ。
寝返りをうったのか、やたらと
肌蹴ている。
緩んだ帯に気付かず立ち上がってたら
多分、私は玲央くんの前で・・・・
そこまで考えて、悲鳴をあげそうになった。
「 あれ、玲央くんお風呂入ったの? 」
「 ん、あぁ、お前が寝てる間にな 」
なんとなく、その言葉にムッとしてしまう。
意識を手放す寸前に確か、玲央くんは
”ずっとここに居るから”
そう言ってたのに。
って・・・何考えてるんだろう。
お風呂くらいで。
「 柚菜? 」
いつから、こんなに甘えん坊になったんだろう。
玲央くんの体温を感じると安心するなんて、
離れると少し寂しいなんて、
子どもじゃ、ないのに・・・。