Black Beast.
「 なんで、 」
「 なに? 」
「 何で脱いでるの? 」
目を閉じている数秒の間に
上裸になっていた彼を見て
目を見開いてしまう。
浴衣、布団の上、2人きり、夜。
その上真っ暗と来た。
”そういう雰囲気”がちゃっかり
出来上がってしまっているのに気付いて
今になって恥ずかしくなって、
両手で顔を覆った。
「 何で、って。
これで寝れるかよ 」
そう言った彼に、しばらくしてから
視線を戻すと、浴衣姿に戻っていた。
「 ・・・・あ、なるほど 」
ただの着替えか。と
内心ホッとしながら
布団に入ろうと彼に背中を向けた。
─────────────ドサッ
「 きゃっ・・・玲央くん! 」