Black Beast.
♯18.可愛い彼の地雷
パチ、と目を開いてすぐ
眩しさに目を細めた。
窓の方を向いて寝ていたんだと
眠い目を擦りながらしばらく
ぼんやりとしていると、
隣に敷いてある布団に
誰も寝ていないことに気付いた。
「 ・・・・? 」
先に起きちゃったのかな・・・。
昨日は、本当にいつの間にか、
気付いたら寝てしまっていて、
目を覚ましたら朝になっていて。
折角の旅行なのに、特別な話も
何もできなかったなと思うと
寝てしまった自分を叱りたくなる。
起こしにくるまで寝ていようか、
それとも起きてしまおうか。
そんなことを考えながら
ぐるっ、と寝返りを打った。
───────────ゴンッ
「 ~~~~~ッたぁ・・・ 」
なんだか重いなとは思っていたけど
旅館の布団だから重く感じるんだと
思っていた。
寝返りを打った瞬間、額にぶつかった
”何か”は、目で確認しなくても分かる。