Black Beast.
またもや、腕枕。
なんて内心思いながらも、
すぐ近くにある玲央くんの
胸板に朝から顔が熱くなっていく。
一晩中、抱きしめててくれたんだ。
こういうところ、好きだなぁ。って
額の痛さなんて忘れて顔を上げた。
「 ・・・・もっとマシな起こし方あんだろ 」
朝、寝起き、頭突き。
大抵いつも眠そうにしている彼は
多分、低血圧だろう。
無意識とは言え、寝ていた彼の
顎に頭突きしてしまった事実は
どうにもならない。
「 ご、ごめんなさい・・・ 」
チロリと私を見下ろす目に
悲鳴をあげそうになりながらも、
私は咄嗟に謝っていた。