Black Beast.
肌蹴た浴衣、眠そうな声。
冷房の効いた室内で
密着していても暑さは感じなくて、
緊張していた割りにあっという間に
朝になってしまったことに
なんとなくガッカリしてみたり。
新婚さんみたいだな、って
思いながら緩みそうになる頬を
両手で押さえていたら、
私を抱きしめていた彼の手が
顔に掛かっていた髪を退けた。
「 ん 」
「 ・・・・ん? 」
「 マシな起こし方、して 」
もう1回、寝るのかなと
彼を見上げていると、
マシな起こし方と言いながら
そっと私の唇を指先で撫でてきた。
・・・・それこそ、新婚さん・・・。
なんて思いながらも、
頭突きのお詫びに。と
ぐっ、と首を伸ばして私からキスをした。
「 ・・・・起きた? 」
物足りなそうな玲央くんにそう聞けば、
ん~、と呻りながら彼は起き上がって
欠伸を零した。
「 まぁまぁだな 」
上体を起こした彼はふっ、と鼻で笑って
みせると、ムッとした私の手を掴み
自分の方へ引き寄せて、キス。
何度か角度を変えてキスをされて、
頭がクラクラしてきたところで
パッと手を離された。