Black Beast.































「 ────────────それくらいにしとけ 」





周りに私たち以外の人がいなくてよかった。
口元に手をあてながら
大きな騒ぎにならないよう心の中で
祈っていると、すずくんの肩を掴んだ手が
目に入った。




「 うるせぇな・・・・離せ! 」


「 大勇! 」


「 はいはーい、すずー行くよー 」




肩を掴んだ玲央くんの手をバシッと
払いのけたすずくんは、キッと
玲央くんを睨んでいた。




玲央くんが溜息交じりに大勇くんを呼ぶと、
軽々とすずくんと抱き上げて、
その人たちから離れた。




< 295 / 336 >

この作品をシェア

pagetop