Black Beast.
───────────ガラッ
私、昨日からおかしい。
ギシギシと胸が痛くて
胸の前でぎゅっと拳を握った。
「 あの~ 」
声をかけてきた女の子は2人。
聞き覚えがある声だと思っていたら
やっぱり昨日の女の子たちだった。
海でも旅館でも会うなんて、
どんな運命なんだろう、と思いつつ
顔を上げる。
「 一昨日海に居ましたよね? 」
「 ・・・はい 」
「 その時一緒に居たのって
彼氏さんですか? 」
スラッとした細長い足、
少し焼けた肌、小さな顔。
可愛い二重の丸い目と目が合って
急に自分が恥ずかしくなってきた。