Black Beast.
「 ─────ん・・ちゃん・・・柚菜ちゃん! 」
「 ・・・・? 」
肩を揺すられて目を覚ますと
見覚えのある天井と栗色の髪の毛が
目に入った。
「 起こしてごめんね?
もうすぐ10時なんだけど
どうする? 」
「 ・・・10時? 」
寝起きで掠れた自分の声から
相当寝ていたんだと自覚して
私のベッドに顎を乗せて話す彼から
視線を時計の方へ移した。
「 言っておくけど、朝の方だからね 」
「 ・・・朝の、10時・・・ 」
ぼんやりした思考でなんとなく
理解したつもりでいたけど
目を擦りながら再度見た時計の針は
本当に10時を指していて・・・
「 学校!!!! 」
やっと状況をはっきりした思考で
理解した私は飛び起きた。