Black Beast.
助けてくれても・・・いいじゃん!
恥ずかしさにプルプル震えながら
耐えていると、希くんが
すずくんの首根っこを掴んで
私の両脇に座っていた2人の
背中をバコッと蹴った。
「 すずだけならともかく、
お前らガキか 」
「 ちょっ!俺だけってなに? 」
「 ちぇ~。でも玲央は少し
嬉しそうだけど 」
「 うるせーよ 」
蹴られた背中を擦りながら
璃玖くんはテーブルに突っ伏していて、
「 いいとこ入った 」
と、苦しそうに言っているのを見て
周りは一瞬静まり返ったあと、
どっ、と笑い出した。
ただご飯を食べるだけなのに
なんだかんだ騒いでいる間に
2時間ほど経ってしまって、
そろそろ部屋に戻ろうか、って
大広間から出た。
「 夜、部屋行ってもいい? 」
「 本当にお邪魔していい? 」
酔ったおじさんみたいなことを
言っている大勇くんと璃玖くんの頭を
思いっきり叩いた希くんは
苦笑しながら2人を引きずって
部屋に戻って行った。