Black Beast.

























「 ──────来年、挨拶行かせてくれるか 」





見上げた玲央くんの伏せた目を
じっと見つめて、言葉の意味を
真っ白な頭で考える。





「 今はまだ、高2だからアレだけど、
  来年は絶対、行きたい 」





きょとん、とした私は
なんとか言葉の意味を理解した。
またボロボロと涙が
零れていくのを感じながら
ガバッと玲央くんの首に手を回して、
自分からそっと、キスをした。





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