Black Beast.
「 あれー?玲央? 」
4日目の朝、6時前。
いい加減寝不足で倒れそうになりながら
部屋を出てきた。
「 ・・・大勇か 」
「 うわ、なにその顔 」
「 うるせぇ・・・ 」
水を買って、自販機の傍にあった
ソファにぐったりと腰掛けていると
大勇が顔を覗きこんできた。
片手で顔を覆い隠し、
”こんな時間に何してんだよ”と
口を開きかけてやめた。
・・・・俺こそ、何してんだよ。
深く溜息を吐き出しながら
楽しそうに頬を緩める
大勇を睨んだ。
「 ・・・んだよ 」
「 いや、3日我慢したんだなって 」
「 ・・・・うぜぇ 」
”てっきり、俺は”とくだらない話を
始めそうな大勇の頭を持っていた
ペットボトルで殴ると、痛そうに
頭を押え、大勇は黙り込んだ。
今さっき起きたような髪型に、肌蹴た浴衣。
片手には携帯。
座り込む大勇を、今度は俺が
からかってやろうかと見下ろしていた。