Black Beast.





















痛いなぁ、と笑いながら
俺の頬を指差す大勇が
次に何を言うか、すぐに分かった。







「 ─────────それ、どうしたの? 」





ほら、な。





憎たらしい笑顔に舌打ちをして
更に溜息を零す。





3日間、ほとんど寝てない俺の顔は
文字通りやつれている。
なんで同じ部屋にしたんだと
ぼんやり天井を眺めながら何度思ったことか。





大勇が嬉しそうに見つめるそれに
そっと触れながら、同じことを
今日何度聞かれるんだと想像して
再度溜息が零れた。





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