Black Beast.
「 ・・・で、この流れなら
玲央が居た理由も聞いても
いいんだよね? 」
柚菜ちゃんのことを前から知ってたみたいに
昨日話に食いついて来て、
わざわざ迎えにまで来てるなんて、
無口で俺様、めんどくさがりな
玲央は一体どこに行ったんだよ・・・。
「 別に。お前と大して変わんねーよ 」
「 ・・・・嘘だ 」
「 あ!えーっと・・・楠木くん! 」
俺がここに来るの見てたんじゃ・・・と
横目で玲央を見るとバチッと目が合った。
・・・柚菜ちゃん取り合ってるみたいだな。
これもなかなか面白いな~と思うと
自然と口元が緩んで行き、
「 なにその悪人面! 」
璃玖に指を指され笑われた。
「 玲央、チョコ買ってきた! 」
昨日の分も、とコンビニ袋を
玲央に手渡すと璃玖は俺の
腕を掴み柚菜ちゃんたちと引き離すと
悪戯っ子の顔つきになった。
「 柚菜ちゃんの取り合い?楽しそうだね? 」
俺も混ざっていい?と
不敵な笑みを浮かべる璃玖の頭を小突いて、そのまま学校まで玲央たちの後ろをついて行った。