Black Beast.



すずくんを除いて身長が大体
180cm前後の5人に尾行は
向いてないと思うんだけどなぁ・・・。



「 あの・・・? 」



折角セットしてもらった髪型が
崩れないように風が吹くたびに
片手で髪を押さえていたら、
玲央くんが私の隣まで来た。



隣まで来ただけで話すわけでも
何かするわけでもなくて、
首を傾げる私の前では大勇くんが
笑いを堪えているのかプルプルと
震えていた。



「 そろそろ行くぞ 」


「 私も・・・ですか? 」


「 ・・・・はぁ 」



腰に回された手に視線を落としながら
そう聞くと、1度私を見てから
大きな溜息を吐き出した彼が
空いた手で私の顎を掴んだ。



「 俺の女として、隣歩け 」


「 ・・・・え? 」


「 それだけでいい 」



至近距離で視線が絡んで、
私が逸らすとすぐに手は離された。



腰に回された手はそのままで
未だによく分かっていない私を
彼が無理矢理歩かせている。



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