Black Beast.



「 璃玖も大勇も遊びすぎなんだよ。
  つーか大勇、お前はわざとだろ 」


「 えー?なんのこと? 」



いつの間にかすずくんの後ろに
立っていた拓未くんが大勇くんを
キッと睨んで、眉間にシワを寄せて
明らかに怒っているすずくんの頭を撫でていた。



「 でも、なんですずがそんなに
  怒るんだよ 」



璃玖くんがムスッとした顔で
すずくんにそう言うと、
頭を撫でていた拓未くんの手を
払いのけた。



「 玲央と柚菜と同じクラスは
  まだ良いんだよ。
  けど!大勇と璃玖が一緒だと
  ナメられるんだよ!! 」


「 ・・・・はぁ? 」



さっきまで居たはずのクラスメートは
気付けば1人も居なくなっていて、
その代わり何故か希くんも加わって
屋上に集まっていたメンバーが
そろっていた。



声を荒げたすずくんを
バカにするような返事をしたのは
璃玖くんだった。



「 俺と大勇が一緒だったら
  なんですずがナメられるの? 」


「 ・・・っだから!!!
  俺のことバカにするし・・・ 」



徐々にすずくんの声は小さくなっていって、
さっきまで璃玖くんを睨んでいたすずくんは
いつの間にか足元へ視線を落としていた。



< 75 / 336 >

この作品をシェア

pagetop