Black Beast.
「 璃玖も大勇も遊びすぎなんだよ。
つーか大勇、お前はわざとだろ 」
「 えー?なんのこと? 」
いつの間にかすずくんの後ろに
立っていた拓未くんが大勇くんを
キッと睨んで、眉間にシワを寄せて
明らかに怒っているすずくんの頭を撫でていた。
「 でも、なんですずがそんなに
怒るんだよ 」
璃玖くんがムスッとした顔で
すずくんにそう言うと、
頭を撫でていた拓未くんの手を
払いのけた。
「 玲央と柚菜と同じクラスは
まだ良いんだよ。
けど!大勇と璃玖が一緒だと
ナメられるんだよ!! 」
「 ・・・・はぁ? 」
さっきまで居たはずのクラスメートは
気付けば1人も居なくなっていて、
その代わり何故か希くんも加わって
屋上に集まっていたメンバーが
そろっていた。
声を荒げたすずくんを
バカにするような返事をしたのは
璃玖くんだった。
「 俺と大勇が一緒だったら
なんですずがナメられるの? 」
「 ・・・っだから!!!
俺のことバカにするし・・・ 」
徐々にすずくんの声は小さくなっていって、
さっきまで璃玖くんを睨んでいたすずくんは
いつの間にか足元へ視線を落としていた。