Black Beast.



「 どこが落ち着いてんだよ・・・ 」


「 数分待っただろ 」


「 ・・・だめだな 」



大勇くんとの会話があまり
成立していないように思える。



苦笑する大勇くんがチラリと
横目で私を見て、口角を上げた。



「 玲央が落ち着いてるなら
  俺も落ち着いて行動しようかな♪ 」


「 わっ!!! 」


「 じゃ、俺も~ 」



後ろから抱き着いてきた大勇くんと、
その後ろから抱き着いてきたっぽい
璃玖くん。



・・・挟まれている私が感じるはずのない
鋭い視線を感じるのは、多分気のせい・・・



「 お前らやめとけって・・・ 」



溜息交じりに何故か私の腕を
引っ張る拓未くんは
楽しそうに目を細めていた。



「 柚菜ちゃん、後で番号
  教えてくれる? 」


「 え・・・あの・・・? 」



この状況で言うことじゃないですよね。



軽い気持ちですずくんに抱きついたのが
いけなかったんだろうけど・・・けど・・!!



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